今回は1年目の夏を迎えた我が家の庭で、徐々に伸びてきた雑草のお手入れについて紹介します。
この雑草の管理が大変で、造園を躊躇されている方もいるかと思います。。
雑木の庭において雑草管理のし易い庭とは?
高木や亜高木による木陰で帰化植物の生育を防ぐ
高田宏臣さんの著書「これからの雑木の庭」に書いてありましたが、
ススキやセイタカアワダチソウ、ヒメジョオン、オオアレチノギクなど、旺盛に成長して背が高くなる雑草の多くは、日なたでしか生育できません。
これからの雑木の庭
とのことです。
実際に、下の写真のように、整地する前の我が家の敷地は、セイタカアワダチソウを主とする雑草のジャングルでしたが、現在はセイタカアワダチソウは生えてきません。
マルチングで地表への光を遮る
マルチングとは英語で、植物の株元をさまざまな資材で覆うことを意味します。
マルチングは土壌中の水分の蒸散のコントロール等、様々な目的で行われているそうです。
このマルチングによって地表への光を遮ることで、多くの雑草の種子が発芽することを防いでいるようです。
我が家では、「バークチップや落ち葉」「苔」でマルチングされています。
我が家の実績から言えば、より雑草の抑制効果が高いのは「苔」だと感じています。
「苔」エリアは、雑草の発生頻度も低く、生えても抜きやすいので管理が簡単です。
効率的に雑草を除去する
こちらも高田宏臣さんの著書「これからの雑木の庭」に書いてありましたが、根こそぎ取る必要がある雑草は、地下茎で増えていく一部の種類に限られるそうです。
地下茎雑草で代表的なものは以下になります。
・「スギナ」
・「タンポポ」
・「ヤブガラシ」
・「チガヤ」
地下茎以外のものは、地表部を刈り取ることで弱らせていくことが可能とのことです。
地表部だけで良いと割り切れれば、雑草の除去は格段に楽になります
明らかに抜いた方が良い雑草
そもそも雑木もそうですが、雑草という「くくり」は人が勝手に決めたエゴだとよく言われていますが、庭の管理において、素人の私から見ても明らかに早く抜いた方がよい種類があります。
スギナ
地下茎で、地上部より根がかなり深い上に、茎が切れ易く完全に引き抜くことが非常に困難。あっという間に伸びるし増える。除草剤が一番効果的だがマメに引き抜き続けることで、段々減ってくる。
タンポポ
どこにでも(苔の中でも)葉を大きく広げて景観が崩れる。地下茎で何回も生えてくる。タンポポ畑にする気が無い人はマメに抜いた方が良い。
スズメノカタビラ
成長が早く、背が高く成長する為景観が崩れる。根が浅く抜きやすいが、抜くときに土が大量に取れてしまうので早めに抜いた方が良い。
エノコログサ(猫じゃらし)
見た目はそんなに悪くないが、あっという間に増えてしまう。穂が付いて種をばらまく前に抜いた方が良い。
クワクサ
背が高く成長する為景観が崩れる。他の園芸種に紛れて何気なく増えて成長する。根が浅く抜きやすいが、抜くときに土が大量に取れてしまうので早めに抜いた方が良い。
イノコヅチ
ヒユ科イノコヅチ属の多年草。存在に気付いた時には高さ1m程度まで成長している。景観もよろしくないので、早めに抜いた方が良い。
タデ類
木の根元に知らないうちに花が咲くまで大きくなってしまいます。
際限なく増えるので早めに抜きましょう。
コミカンソウ
一年草ですが、繁殖力が非常に強く、広がりやすいです。
抜くときに果実のような種子を落としやすく、それがまた発芽してしまうようです。
除草剤の使用推奨されているようです。
チドメグサ
グランドカバー泣かせの雑草。繁殖力が非常に強く、芝生や苔を覆ってしまう。抜こうとしても、葉っぱがちぎれて根が抜けない厄介者。
見つけ次第、こまめに葉っぱをちぎる必要がある。
ヨメナ類
キク科の雑草。地下茎があり群落を発生させる恐れがあるので、見掛けたら早めに抜いた方が良い。
ミチタネツケバナ
アブラナ科の雑草。根は強くなく抜きやすい。2月〜4月の花は若干綺麗。しかし、種を周囲に弾けて拡散させる方法で、爆発的な繁殖力を持つため、花を見掛けたら抜いたほうが良い。
シロザ
アカザ科の一年草。樹高最大1.5mに達する。夏に花を咲かせる前に抜いた方が良い。
ムラサキカタバミ
脈絡もなく様々な所から生い茂り、既存の苔や玉竜、下草等の景観を崩す高さまで成長する。春から秋まで咲き続け、駆除困難な繁殖力を持つ。
クローバーによく似ているが、葉の形で見分けることが可能。カタバミはハート型、クローバーは葉の縁が丸い。
オオアレチノギク
キク科イズハハコ属の1種。夏には1mを超す背丈まで成長してしまう。
外来生物法にて要注意外来生物にも指定されているので、見つけたら抜いておきましょう。
ノゲシ
キク科の一年草。50~100㎝まで成長する。道端やコンクリートの隙間など、どこでも発芽する。
景観が崩れるので、抜いてしまいましょう。脈絡のないとこからどんどん生えてきますが、苔でみっちりマルチングすると、大分発生を抑制できます。
乾いていると抜き難いので、水やり後に抜くのがお勧めになります。
抜かなくて良い雑草とは?
マルチングの考え方に似ていますが、背が高くならず、地表を覆ってくれる雑草はグランドカバーとして抜かなくても良いのでは?という考え方があるようです。
例えば「カタバミ」「コニシキソウ」「ドクダミ」「シロツメクサ」等など。。
確かに景観を大事にしているカフェ等で、ヤマハコベで一杯に覆われた敷地はとても綺麗でした。
以上になります。
近いうちに、「抜くべき雑木の幼木」について記事をアップしたいと思います。
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