前置き
音楽用と映像用のオーディオを兼用するときの問題点
以前の記事「【暮らし】10万円以内で実現するコスパ重視の音楽&映像兼用オーディオシステムの紹介」でも書きましたが、音楽用と映像用のオーディオを兼用しようとするといくつか問題が発生します。
これは映像用で心地よく聴きたいと表現される音源の周波数領域と、ピュアオーディオで心地よく聴きたいと表現されている音源の周波数領域にミスマッチがある為です。
音楽用と映像用のオーディオを兼用する解決策
このミスマッチを解消する為のポイントは二つです。
1.映像用の音をオーディオで心地よく鳴らす為には、スピーカーが苦手な極低音の周波数帯域をサブウーハーで補う
2.音楽用の音をオーディオで心地よく鳴らす為には、サブウーハーの再生周波数がスピーカーと重ならないように設定する
つまり、音楽用オーディオシステムでは、必須とまでは言えなかったサブウーハーを導入することが、解決の鍵になります。
10万円以下で構成する兼用オーディオシステムの一例
こちらも以前の記事からの引用になります。
機材・部品 | メーカー | 型番 | 発売年 | 価格 |
アンプ | DENON | PMA-600NE | 2019年 | 44000円 |
スピーカー | INFINITY | Reference 21 | 2001年 | 10000円以内(中古) |
サブウーハー | DENON | DSW-37 | 2016年 | 45000円(中古) |
インシュレーター | DAISO | タイル | – | 100円 |
兼用する為のお勧めの機器設定
上記のシステムの場合、下記のように設定の切り替えを行っています。
・ピュアオーディオ用でアンプの設定を決める(大抵つまみは中立でOK) ・ピュアオーディオ用でサブウーハーの設定を決める(音量は鳴ってることが分かる程度、クロスオーバー周波数はスピーカーの低域と被らない程度) ・AV用ではアンプのTREBLEつまみを90度左へ回す ・AV用ではアンプのBASSつまみを90度右へ回す ・AV用ではクロスオーバー周波数を好みの分だけ高域側へ
ご参考にして頂けたらと思います。
スピーカーのトレンドを変えた、サブウーハーの恩恵
サブウーハーを導入すれば、スピーカーは小型で十分になる
以前の記事【暮らし】初心者向け音楽&映像兼用オーディオ、スピーカーは激安中古がコスパ最高な理由!でも書きましたが、近年オーディオシステムの小型化が求められた結果、スピーカーの低音はサブウーハーが担うトレンドが生まれました。
低音を出すには振動板を低周波数で駆動させる必要があるため、口径が大きいほどより低音の再生が可能になります。
よって、低音をサブウーハーに任せてしまえば、スピーカーは小型化できるということです。
その結果、相対的に小型のブックシェルフのスピーカーの地位は向上し、比較的安価な小型スピーカーでも音楽用は勿論、映像用でも十分なシステムを構築できるようになっています。
音楽を邪魔しない、サブウーハーの選び方
必須機能-クロスオーバー周波数を調整できること
サブウーハーとスピーカーはなるべく80Hz以下でクロスオーバーさせることが推奨されています。
言い方を変えると、サブウーハーは80Hz近辺で音量をカットオフに持っていきましょうということです。
これには2つの理由があります。
1.100Hz以上になると、音に指向性が生まれ、サブウーハーからの発信音が音場を壊してしまうから
2.サブウーハーの音はスピーカーよりしまりが無く、スピーカーの低音域の音質を邪魔してしまう
その他選ぶ観点
クロスオーバー周波数の調整以外では下記観点で選ぶとよいと思います。
1.出力
よっぽどの大邸宅でない限り、50w出せれば十分かと思います。よって大抵のサブウーハーは出力はokです。
2.サイズ
家のインテリアにあわせて、目立たない程度、持っているスピーカー以下くらいがお勧めです。
3.デザイン(色)
こちらも家のインテリアとの相性かと。無機質な感じもあれば、木目調のものもあります。
色は殆どが黒なので、それ以外は貴重です。
4.価格
十万円以下でオーディオシステムを構築する、というテーマですので、5万以下程度がお勧めです。
5.再生周波数
スペック上の数値と、実際に心地よく聴ける数値は異なるのが一般的ですが、映像用としても使うなら、なるべく低周波から再生できる方が有利かと思います。
お勧めのサブウーハー
クロスオーバー周波数の調整ができ、実売5万円以下のサブウーハーをリストアップしてみました。
メーカー | 型番 | 価格[円] | 再生周波数 | サイズ[mm] | 色 |
ソニー | SA-CS9 | 20,200 | 28~200Hz | W295×H345×D400 | 黒 |
パイオニア | S-52W | 34,800 | 24~1000Hz | W360×H382×D402 | 黒 |
DENON | DSW-37 | 45,000 | 20~400Hz | W225×H375×D370 | 黒 茶 |
オンキョー | SL-A251 | 32,000 | 30~360Hz | W255×H399×D443 | 黒 |
FOSTEX | PM-SUBmini2 | 29,700 | 40~150Hz | W200×H185×D233 | 黒 |
JBL | STAGE SUB A100P | 35,145 | 35~150Hz | W335×H380×D405 | 茶 |
因みに我が家では、
・映像用としても兼用するために最も低周波数まで再生できること
・木材の建具屋や家具が多いことから茶色系がよいこと
の2点より、DENONのdsw37を購入して使用しています。
もう少し小さいサブウーハーがあれば、テレビボードの中に隠して収納したかったのですが。。
サブウーハーを導入したオーディオシステムのお勧め
このDENONのdsw37はピュアオーディオ用のサブウーハーとして使用されている方も多いだけあり、前途した「音楽用と映像用を兼用する為のお勧めの機器設定」に従ってアンプをとクロスオーバー周波数を調整すれば、サブウーハー導入前では得られなかった、ライブ感が一層増した音楽、重厚な効果音を感じる映像の両方を楽しむことが出来ています。
サブウーハーを導入することで、高いスピーカーを買わなくても必要十分なオーディオシステムを組むことができ、その一例が「【暮らし】10万円以内で実現するコスパ重視の音楽&映像兼用オーディオシステムの紹介」になっています。
好きな音楽を一層のめり込んで楽しく、映画やテレビやアニメの時間を一層リアルに迫力を増して盛り上げて、オーディオシステムで少し贅沢な時間を過ごしてみては如何でしょうか?
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