今回は最近のトイレによくある「自動洗浄機能」で意にそぐわない洗浄を防止する方法をご紹介します。
我が家では【家づくり】トイレ各社まとめとTOTOネオレストとGG3に決めた理由で紹介したように、TOTOのトイレを採用しています。
なので本記事ではネオレストAH1で検証した結果をメインに記述していきます。
詳細は後述しますが、この自動洗浄機能のエラーは着座センサーの仕組みに大きく依存していると考えられ、残念ながらネオレストAH1はエラー発生率が高い仕組みになっています。
リクシルのサティスやパナソニックのアラウーノは、着座センサーの仕組みがネオレストとは異なり、エラーは置き難いのではないかと思っています。
ネオレストAH1で自動洗浄が動作する仕組み
TOTOの説明書のざっくりとした記載
ネオレストでも型番により説明は多少異なりますが、説明書には大体下記画像のような記載があります。
便座から立ち上がって10秒後に自動洗浄すると書かれています。
これだけだと、どういう仕組みで自動洗浄が働いているのかよく分かりせん。
説明書をみると着座センサーが肝のよう
説明書をみると、人が座っているか、立ち上がったかは着座センサーで判定しているようです。
ここでややこしいのは、同じネオレストでさえ、発売モデルによって着座センサーの仕組みがころころ変わってしまっていることです。
ネオレスト2011年モデル
たとえば2011年のモデルでは下記画像の赤枠部、背もたれに着座センサーがあります。
こちらは赤外線タイプで、人が座って反射を検知している間を着座と判定しているようです。
この着座センサータイプでは、本記事で危惧している「少し腰を浮かしただけで自動洗浄してしまう」ことは発生し難そうです。
ネオレスト2020年2021年モデル
2020年、2021年モデルは、着座センサーはもはやセンサーでは無く、物理スイッチに変わってしまっています。
便座に向かって左側の位置です。
この仕組みだと、便座の左側から腰を浮かせてしまうと、自動洗浄のシーケンスが始まってしまいます。
自動洗浄の誤作動率は、2011年もでるより2020年モデルの方が上昇してしまっているのではないでしょうか?
ネオレストNX
またネオレストNXというモデルでは着座センサーの位置は向って右前になっています。
この位置ですと、右利きであれば、誤作動は防げそうです。
アラウーノ
アラウーノも年代モデルによって異なるかも知れませんが、google検索で出てきた仕様を貼り付けます。
ネオレストの2020年モデルと同じ物理スイッチですが、便座裏に左右対称で2箇所設置されています。
この配置であれば、左右どちらかの腰を浮かしたとしても、自動洗浄の誤作動は防げそうです。(2箇所の押され方と、着座判定の関係性は不明ですが)
サティス
サティスも年代モデルによって異なるかも知れませんが、google検索で出てきた仕様を貼り付けます。
こちらはネオレストの2011年モデルと同様な、赤外線による着座センサーが便座背面に設置されています。
この方式が最もシンプルで誤作動が少ない気がします。他の方式の選択は、特許か原価低減が理由でしょうか?
腰を浮かしただけで自動洗浄が動いてしまう時間の検証
上記までで着座の判定システムが理解できました。
では元々の「少し腰を浮かしただけで自動洗浄してしまう」問題の、「少し」の時間がどれだけか検証してみました。
立ち上がり10秒後で流れる設定の時
まずは通常の自動洗浄シーケンスの動画から。
着座スイッチがOFFになると、一番左のスイッチの照明が消えます。
そこから約8秒後、きれいマークが点灯し、その数秒後に洗浄が開始されます。
では、着座スイッチがOFFになってから、何秒以内に、再度着座スイッチがONになれば洗浄シーケンスが中断されるのでしょうか?
着座スイッチOFF後、9秒後に再度着座スイッチを押してみたのが、下の動画になります。
無事、自動洗浄が中止されました。
よって、「立ち上がり10秒後で流れる設定の時」は10秒以上腰を浮かすと自動洗浄が動いてしまうことが分かりました。
自動洗浄の誤作動対策の検証
ネットでは機能をOFFにすると良いとあるが・・
確かに機能をOFFにすれば誤作動はしません。
OFFにする手順は、説明書に書いてあります。
リモコン裏にある設定画面で、オート設定をOFFにできます。
しかしこれではせっかくの自動洗浄機能が勿体無いです。
水が流れるまでの時間を延ばす
先程と同じ説明書に、水が流れるまでの時間を延ばす方法が書いてあります。
設定できる時間は5秒、10秒、15秒になります。
先程の検証ではトイレ出荷時の標準設定では、10秒になっており、10秒以上腰を浮かしてしまうと水が流れてしまいました。
そこで流れるまでの時間を15秒に設定して検証した動画が下になります。
狙い通り、着座スイッチOFF14秒後程度に再度着座スイッチを押すことで、自動洗浄を中止することができました!
対策結果
水が流れるまでの時間をこれまでの10秒から、15秒に変えることで、腰を浮かせていられる時間を5秒伸ばすことに成功しました。
たかが5秒ですが、この変更により今のところ自動洗浄の誤作動の防止に成功しています。
同じような悩みを持つ方々は、ぜひお試しいただけたらと思います。
その他自動洗浄で誤作動するパターン
リクシル、TOTO、PANASONIC共通のパターン
センサーの汚れによるセンサー感度低下
・着座センサーが赤外線による感知タイプの場合、センサーの表面が汚れていると、誤検知して水が流れる場合があるそうです。
センサー表面を拭いて綺麗にしましょう。
便座カバーによるセンサー感度低下
・布製の便座カバーを付けている場合、センサーの感度が低下し、誤検知して水が流れる場合があるそうです。便座カバーを外して使用しましょう。
PANASONICのパターン
定期便器洗浄(CH130)、自動お掃除機能(CH120、CH110)
・CH120、CH110等では24時間便器洗浄してない場合、自動便器洗浄を実施する機能がついているそうです。
自動便器洗浄は設定時間を24時間、6時間と変更することができるようです。
・CH130は定期便器洗浄により、長時間使用していない場合に自動洗浄する機能があるようです。
定期便器洗浄は設定時間を24時間、6時間、切り、に設定できるようです。
上記以外のパターン
各メーカーの修理相談センター等に連絡した方が良さそうです。
PANASONIC
修理ご相談窓口(住宅設備・電設資材関連商品) 0120-872-150
TOTO
TOTOメンテナンス(株)修理受付センター 0120-1010-05
LIXIL
修理のご相談 0120-179-400
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