植栽2年目を迎え、無事に根を定着させたことで著しい成長をみせてきた我が家の庭。
今回は、作庭頂いたJINENGARDENさんによって、今後より「目線が高い位置で樹々が枝を伸ばしたすっきりとした庭に成長するように」「混みあった枝や下草を整理して通気が改善するように」「樹々が環境適応して枯れ枝になった部分や銅ぶき等を整理するために」剪定された前後の様子をご紹介してきたいと思います。
剪定前後の様子
混みあった枝の剪定による通気の改善
まず全景の変化からのご紹介です。
今回の剪定では、高木から低木、下草に至る全てに手を入れて頂いています。
全景としては「目線が高い位置で樹々が枝を伸ばしたすっきりとした庭に成長するように」低い位置の枝が払われ、混みあった枝も剪定されています。
こちらが植栽2年目の2023年6月剪定前の全景
こちらが2023年6月剪定後の全景
剪定前に比べ、下枝が払われたことにより、全体的にスリムでリフトアップしたようなスタイルになっています。
こちらはイロハモミジの枝が混みあっていた部分、の剪定前。
剪定によって緑量が調整され、景色の抜けが良くなり、通気も改善されています。
こちらは寒緋桜、アズキナシ、アカシデの剪定前の景色。
特に左手のアズキナシが生い茂って、若干鬱蒼としていました。
こちら剪定後。大分すっきりして視線が奥にぬける程になりました。
コナラの枝すきと胴ぶきの剪定
こちらは樹高5mを超すコナラの剪定前。
西日があたる幹に、防衛本能からか胴ぶきが発生していました。
剪定によって銅ぶきは払われ、枝もすき込まれてすっきりしました。
枝がすき込まれることで、上へ伸びる力が一段と増して、将来的な樹冠形成を促進してくれるそうです。
ヒメシャラ等の枯れ枝の剪定
植栽2年目を迎え、冬芽をつけていたものの、芽吹かない枝がいくつか発生してきていました。
その木にとって、要らない枝だと判断された上の生存戦略だそうです。
このように植栽から3年目程度までは、植えられた環境に木が適応していき、その形を変えていくことはよくある事らしいです。
枯れ枝を除いた姿が、その木にとって、この場所での最適な姿だとか。
多分、枝葉を出すエネルギー収支や、幹の温度や水分分布などから木が判断しているのでしょう。
思えば実生のモミジ等は、1年目の低い位置の枝葉は、2年目の背が伸びると芽吹くことはありませんでした。
よくよく考えてみると、そういった年ごとの枝葉の発生の選択が無ければ、よくみる山の中のモミジの樹形にならず、地面から頂点まで葉がびっしりになっているはずですね。
こちらが剪定後のヒメシャラ。
左下の方に出ていた枯れ枝が剪定されました。
ヒメシャラの左側には、日差しからヒメシャラの幹を守ってくれる別の低木がいるので、要らない枝だとヒメシャラが判断したようです。
バイカウツギ、ガマズミ、アセビ等低木の剪定による通気の改善
我が家の庭は、JINENさんが通気水脈を土中に整えてくれているお陰か、バイカウツギやガマズミ等の低木も縦に横にと成長が著しかったです。
こちらは剪定前のアプローチ部からリビングを見た景色。
視線が抜けない程の込み具合になっていました。
こちらが剪定後。
主にバイカウツギやガマズミが整理され、すっきりとした空気感に。
こちらは先程の逆側から土間方向を見た剪定前の景色です。
剪定で大分抜けが良くなっています。
オトコヨウゾメ、シラカシ、ハクサンボク、ツワブキの剪定でマイナス管理
こちらは南側の足元の剪定前の様子。
左端のハクサンボク、右端のツワブキが生い茂り、中央のオトコヨウゾメ、シラカシの株立も少々混みあっています。
こちらが剪定後。
ツワブキは、切っても切ってもどんどん出てくるので、葉を4枚程まで減らしておいて良いそうです。
庭全体のツワブキをマイナス管理するだけでも大分足元の景色が変わる程のボリュームになります。
ハクサンボクも樹形を整えて頂きました。
オトコヨウゾメやシラカシも、毎年どんどん新規株が発生してくるので、株数をマイナス管理して頂いたようです。
その他コナラの幼木達で混みあっていた箇所も整理されています。
また最近ムクノキだと判明した実生木も、将来的にかなりの大木になってしまうので、この機会に切って頂きました。
アカシデや、ムシカリ、モミジなどの下枝の剪定による足元の整理
こちらはアカシデの剪定前の様子。
枝葉の密度が、下から上まで高く、少々鬱蒼としていました。
こちらが剪定後。
下枝が払われたことで、下側がすっきりし、スタイルが良くなりました。
高原の樹のように涼やかな雰囲気に様変わりです。
またアカシデの枝葉がすき込まれたことで、
足元の景色も明るくなっています。
こちらがアカシデの足元の剪定前。
こちらが剪定後、
下草類とアカシデの枝葉の距離感が広がり、視界が抜けやすくなっています。
(右手前のコナラが整理されている効果も大きいですが。)
こちらはムシカリの剪定前の様子。
こちらが剪定後。やはりムシカリの下枝が払われたことで、上下の距離感が広がっています。
こちらはイロハモミジの剪定前。
こちらは剪定後。
アカシデやムシカリ同様、下枝が無くなったことで、大分上下の中間領域が広がっています、
3年目の庭の展開
JINENさんによると、雑木の庭は3年目からコナラや山桜等の高木の樹冠の効果が大きくなり、その下で守られた樹々の成長が穏やかに健やかになっていくそうです。
今回剪定頂いたことで、木々の成長の方向がより丁寧にコントロールされ、より期待が持てる雑木の庭の3年目を迎えられそうです。
また、日々景色が移り変わっていく雑木の庭の様子をご紹介していきたいと思います。
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