雑木の庭の見所、「移ろい」について
雑木の庭の見所については、「移ろいで生じる多様な美しさ」がポイントになると以前書いてきました。
1.花や実、新芽や紅葉等の季節毎の移ろい 2.晴れや雨、など天候による移ろい 3.朝夕や夜など1日の移ろい
今回は、季節の移ろいの中で、今まで知らなかった秋の新芽についてご紹介していきたいと思います。
雑木の庭との生活は、四季よりもっと繊細で細やかな季節感を日常に与えてくれるようです。
秋の新芽、秋芽とは?
雑木の庭とは、冬、春、夏と3つの季節を経て、初めての秋を迎えています。
「落葉の冬」、「芽吹きの春」、「新芽の夏」の後は「実りと紅葉の秋」が来るものとばかり思っていました。
今年は残炎が厳しく、植栽1年目の庭は葉焼けが進んでしまった木、虫喰いが進んでしまった木も多く、元気な新芽は来春まで待つばかりと。
しかし、厳しい夏が終わり、虫も減るのを待っていたかのように、最近新芽がそこかしこに現れはじめました。
秋の新芽、秋芽とも言うそうです。樹木によっては来春の花芽になったりもするようですが、葉が直ぐ芽吹いてきていたりもします。
四季よりももっと細やかな季節の移り変わりを表現する、植栽8選をご紹介していきます。
シャラ
はじめはにご紹介するのは、真夏にコガネムシによって食害を受けたシャラです。
丁度真ん中の枝がごっそりやられて居なくなっています。。
来春までこのままかと思いきや、、
2022年10月初句現在、何やら新芽が出てきています。
これは花芽なのか葉なのか、まだ分かりませんが、日々大きくなっているような気がします。
クロモジ
クロモジも梅雨時期から夏にかけて盛大に食害にあっています。
ただ、どの虫が食べているのか、まだ一度も見たことはありません。
タイミングが悪かったのか、オルトラン等では防ぐことはできませんでした。
4月から8月にかけて、三回オルトラン粒剤を散布しています。
そんなクロモジにも、秋の新芽が結構な密度で発生しています。
紅葉前にどこまで回復してくれるか楽しみです。
ムシカリ(オオカメノキ)
ムシカリはその名前の由来のごとく、虫に喰われやすいようでした。更に葉焼けにも弱く、冬を前に全て落葉してしまいそうでした。
しかし新鮮な秋の新芽が発生してきています。
春の新芽程の勢いは今のところありませんが、小さな小さな葉が可愛らしく生えてきています。
またひこばえも出てきており、こちらは青々としていて元気な株に育ちそうです。
ヒメシャラ
ヒメシャラは、他の家ブログの方々で夏の暑さにやられてしまった報告をよく聞いてました。
我が家も西日を受ける位置に植栽されており、一部葉焼けが進んでいますが何とか生き残っています。
新芽も数多く出てきており、どういった秋模様になるのか興味深いです。
アブラチャン
アブラチャンは、春夏にうんともすんとも言わなかった枝に、新芽が芽吹き始めています。
夏までに発生しなかった分の出遅れなのか、毎年秋芽を発生させるのか?
まだ本調子がでていなさそうな株なので、大事にケアしていきたいところです。
コナラ
コナラは個体差が非常に大きく、この株のみ冬を迎えたように枯れ葉になって落葉がはじまっていました。
ただ新芽も少し発生しています。栄養を得るために、最低限の発芽をしているのでしょうか?
ドウダンツツジ
ドウダンツツジも西日を受ける位置で、葉の先赤い変色と共に落葉もはじまっています。
新芽も密度高く発生していますが、この先の成長形態は未だ分かりません。
シロモジ
シロモジは枝ごとに葉焼けに大きな差があり、この写真のように落葉がはじまっていたりもします。
花芽にも見える新芽が出てきています。
最後に
樹種によって、更には枝によっても個体差はありますが、春に芽吹いた落葉樹は、冬に向かって単調に落葉していくわけではないことが分かりました。
共に生活するまで分からなかった複雑な季節の移ろい。
紅葉に向かってどのような秋模様を見つけることができるのか、またご紹介していきたいと思います。
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