今回はエゴノキのひこばえと実生について、成長速度と初めての開花までの期間についてご紹介していきます。
エゴノキの魅力、特徴
開花密度が高く華やか
開花密度が非常に高く、初夏の主役となるエゴノキ。
その開花の様子と、基本的な植生については以前にご紹介しています。
(【雑木の庭】初夏の花の主役、満開に蜜蜂も喜ぶエゴノキの開花)
成長速度は早いが、背は低めで止まり、鬱蒼とし難い
エゴノキの成長速度は【雑木の庭】春から初夏のアオキ、アズキナシ、エゴノキ、シラカシ、シロモジの成長速度でご紹介しましたが、1年で年間1.5m~2mとコナラに続いて早い方になります。
しかし、樹高は住宅地では4~5m程と程よい高さで止まります。
また、葉の大きさがコナラに比べて3周り程度小さい為、鬱蒼とし難い特徴があります。
エゴノキのひこばえと実生の成長速度
ひこばえの成長速度
通常ひこばえは、根が成木のレベルを出発として、地上部が発生しはじめます。
なので、成長速度は通常の成木や実生より早い印象を持っていました。
今回観測するエゴノキのひこばえは、植栽から3年目の初夏。
どれほど成長しているのでしょうか?
まずは庭に出て正面からの観測。
正面からは、どれが成木でどれがひこばえか分かりませんでした。
次はエゴノキの裏面、リビング側からの観測
青くマークアップした3本がひこばえになります。
植栽後すぐに発生したひこばえなので、3年目に入っています。
ひこばえの樹高は植栽された成木と同じ程度まで成長し、3.5m程度になっています。
根元の写真はこちらの同じく青くマークアップした箇所。
樹高は成木と同程度でしたが、幹の太さはまだ1/3程度になります。
実生の成長速度
実生のエゴノキの成長はどうでしょうか?
先のひこばえが発生したのと同時期に発芽している為、比較がし易いです。
青くマークアップした箇所がエゴノキになります。
先程のひこばえと同じ程度、3.5m程度まで成長しています。
実生の成長速度は個体差が大きい為、一般化はできませんが、今回の比較ではエゴノキのひこばえと、実生の成長速度は、同じ程度という結果になりました。
エゴノキのひこばえと実生の初めての開花までの期間
ひこばえの発生から3年目の5月。
下の通り初めての開花を確認しました。
どうやらエゴノキのひこばえは、発生から3年目で開花することができるようです。
ブルベリーのひこばえが1年目から花を咲かせることができるのに比べれば遅いですが、樹木の中では早い方なのでは無いでしょうか?
一方実生は、、、
3年目に入りましたが、花は咲いていません。。
しかし、エゴノキは7~8月に花芽ができるようで、この時期に強剪定してしまうと翌年に花が咲かなくなるようです。
この実生株は、昨年は1年を通してかなりの頻度で剪定してしまっていたので、そのせいで今年は開花しなかったのかもしれません。
まとめ
エゴノキはひこばえや実生が3年目程度で樹高が成木に近づき、ひこばえが花も咲かせることが分かりました。
小さな苗や、種から育てても、短期間で観賞が楽しめるまで成長し、水遣りや剪定の手間が少ないエゴノキは、庭木の一つの理想ではないかと思いました。
ヤマガラやジョウビタキも誘鳥してくれます。
これで、紅葉も簡単に楽しめれば言うことが無いのですが。。。
【雑木の庭】紅葉を楽しむのが難しい樹種7選に書いた様に、エゴノキは日当たりに耐える陽樹ではありますが、葉焼けし易く、紅葉するまえに落葉しがちです。。
無事に紅葉が楽しめるまで成長したら、またご紹介したいと思います。
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