我が家で導入したウェグナーの家具は、【インテリア3】ラウンジチェア30選とカールハンセンCH44に決めた理由4選にも書いたCH44だけですが、新築に備えて色々調べてみたのでご紹介したいと思います。
因みに、国内の作家モノが好きな方は【インテリア】いつか購入したい!憧れの木工・家具作家10選の記事も併せてご照覧頂けたらと思います。
また【家づくり】カールハンセン等の北欧家具や国産、海外の家具を安く買う方法では、家具のまとめ買いをすることで、2割引きで購入する方法も書いています。
背伸びしてでも買いたくなる家具の条件
どうしても欲しくなる家具。生活を変えてくれる家具。心地よい家具。美術品のように魅かれる家具。心を落ち着かせてくれる素材感。一目惚れ。
世界的に評価が確立され、気軽には買えない値段になっている家具たち。
ただ知名度があるから、ブランドで見栄が張れるからというだけで買える人は少数かと思います。
ちょっと無理してでも買いたくなる理由、背伸びして買いたくなる条件をあげてみました。
・過度に華美にならずに家とマッチする素材感やデザイン ・単品として美術品のように美しく鑑賞していたくなるデザイン
ハンスウェグナーとは?
概要と略歴
・デンマークのデザイナー(1914-2007)で500脚以上の椅子をデザインした巨匠 ・1940年~の木製家具のミニマリズム運動である「デニッシュモダン」というデザインスタイル 必要最小限なところまで、無駄をそぎ落とし、シンプルな美と機能性を追求した ・17歳で家具職人になり、1936年から1938年までコペンハーゲンの工芸スクールに在籍 ・1940年にオーフース市市庁舎の建築プロジェクトに参加し、家具をデザイン ・1943年にデザイン事務所を開設 ・1949年にカール・ハンセン&サンにCH24(Yチェア)をデザインした
ウェグナー家具の印象
YチェアやCH002、AT33のように素材感とデザインが秀逸。
CH71やCH72のようにデザインだけでも秀逸。
カールハンセンのHPでは下記の様に表現されています。
ウェグナーならではのフォルムや美しい接合部を創り出す基盤となっているのは、家具職人としての技術と知識。そして美的センスは、木材への深い造詣と、天然素材への探究心がベースとなっています。
カールハンセンのHPから引用
これがウェグナーならではの、ミニマリスティックでありながら温もりのある、オーガニックなフォルムを創り出しているのです。
ウェグナーのデザインポリシー
「座りやすさ」「クラフトマンシップ」「デザインの美しさ」の3つを掲げていたようです。
ウェグナーは何回もリデザインしており、よりよい椅子を創作する為の追求をしています。
ウェグナーの家具リスト
ウェグナーの代表作を表にしてみました。
型名 | メーカー | カテゴリ | 特徴 |
CH410 | カールハンセン | 子供用 チェア | 子供用 |
4283 | FRITZ HANSEN | チェア | 明朝の椅子をリデザイン |
J16 | Fredericia | ロッキング チェア | モーエンセンと共作 |
1783 | PP Møble | チェア | 4283をリデザイン |
PP550 | PP Møbler | ハイバック チェア | ウィンザーチェアをリデザイン |
JH501 | PP Møbler | チェア | フィンガージョイントを採用 |
PP512 | PP Møbler | ハイバック チェア | 座の延長が後ろ脚になる構造 |
PP225 | PP Møbler | シェーズ ロング | フラッグハリヤードを採用 |
Bear Chair | PP Møbler | ハイバック チェア | ウェグナーの椅子で 最上級の座り心地 |
CH23 | カールハンセン | チェア | 見せるジョイントを採用 |
CH24 | カールハンセン | チェア | Yチェア |
CH25 | カールハンセン | ラウンジ チェア | 背座に2重の ペーパーコードを使用 |
CH22 | カールハンセン | ラウンジ チェア | 埋木、ペーパーコード、 フィンガージョイント |
CH44 | カールハンセン | ラウンジ チェア | |
CH26 | カールハンセン | チェア | Yチェアをダイニング チェア仕様にリデザイン |
PP505 | PP Møbler | チェア | 牛の角を彷彿させる笠木 |
CH28P/T | カールハンセン | チェア | 流線形のアームと広く 取られた背もたれと座面 |
CH29P | カールハンセン | チェア | 木挽き台から インスピレーション |
CH30P | カールハンセン | チェア | 普遍的でシンプルなデザイン |
CH71 | カールハンセン | ラウンジ チェア | ミニベアチェア |
CH72 | カールハンセン | ソファー | CH71のソファー版 |
PP250 | PP Møbler | 収納 チェア | 1脚で身も周りのものを まとめて収納 |
GE240 | GETAMA | ソファー | 3人掛けソファー |
GE290 | GETAMA | ソファー | 1~3人掛けソファー |
GE258 | GETAMA | デイベッド | ミナペルホネン張地が人気 |
GE370 | GETAMA | ソファー | 3人掛けソファー |
CH78 | カールハンセン | ラウンジ チェア | ママベアチェア |
CH88P | カールハンセン | チェア | 笠木とスチール脚 |
PP502 | PP Møbler | チェア | 彫刻作品のような笠木 |
CH20 | カールハンセン | チェア | |
CH33P | カールハンセン | チェア | 流線形の背もたれ |
CH401 | カールハンセン | チェア | カストラップシリーズ |
CH445 | カールハンセン | チェア | ウィング状の広がった背もたれ |
PP518 | PP Møbler | チェア | 笠木の両端が長い |
CH36 | カールハンセン | チェア | シェーカーチェアをリデザイン |
CH07 | カールハンセン | チェア | 成型合板を用いた、 前衛的なデザイン |
CH163 | カールハンセン | ソファー | |
CH002 | カールハンセン | テーブル | 両端に伸長板 |
CH327 | カールハンセン | テーブル | 素材が美しい |
CH337 | カールハンセン | テーブル | 伸長可能 |
AT33 | カールハンセン | ソーイング テーブル | 伸長可能 |
レビュー
YSカーサやリアルスタイル等の家具屋さんで、座ることができた作品のレビューになります。
CH24(Yチェア)
1950年からずっと生産されている。
どんな場面でもマッチする普及の名作。
何脚か買うと1脚サービスしてもらえることもあったらしい。
デザイン当時としてはペーパーコードの恩恵もあり、4.5㎏と軽い椅子。
但し、現代においては迎山直樹さんのT-chairsのように2.7㎏とより軽い椅子も存在する。
座り心地も、現代においては背もたれが硬く、座面も硬く感じる。
CH25
座面と背に張られた2重のペーパーコードは一脚あたり約400メートルにも及び、カジュアルかつクラシックな雰囲気をもつ。
1950年当時流行りとなっていた座面の低い、使用感のすぐれたイージーチェアというデザインになっている。
デザインは、座面やフレームなど曲面が多用され、素材感と共に現代でも圧倒的に素晴らしい。
但し座り心地はYチェアと同様に、現代では少し硬い。
CH22
成形合板製の背もたれ、背もたれに施された楕円形の埋木、座面とフレームのフィンガージョイントを特徴とする、デニッシュモダンのアイコン的椅子。
デザインはウェグナーらしさに溢れ申し分無い。
但し座り心地はYチェアと同様に、現代では大分硬い。
CH44
1965年に発表されたシンプルを極めたイージーチェア。
骨太のフレームデザインながら、イージーチェアとしては破格の軽さ。
和と洋、両方に馴染むデザイン。
背もたれの傾き具合と、レザーのクッションの恩恵により、ウェグナー作品で唯一?といってもいいくらい、現代においても座り心地が良いレベル。
CH71(ミニベア)
1952年とは思えないモダンなデザイン。
CH72と併せて置いたときの空間の完成度が秀逸。
クヴァドラのウール生地で汚れを寄せ付けない。
座面と背面の色を変えるツートン仕様も可能。
現代のデザイナーSpace CopenhagenのSWOONにも負けないデザイン。
但し座り心地は現代では少し硬い。
CH72
CH71と同時期の1952年に発表。
スペースに限りのある住宅事情の下でも使いやすいように、コンパクトにデザインされているそう。
背からアームにかけて、体を包み込むようなデザインが特徴。
現代においては座り心地が硬い。
GE290
ウェグナーのイージーチェア
一人掛けから3人掛けまでラインナップ。
ハイバックもある。
海外では様々な張地がみられて美しい。
現代においてはそれほど素晴らしい座り心地とは言えない。
GE258(デイベッド)
ミナペルホネン張地が人気のデイベッド。
個人的には背もたれが籐張りになっているモデルが最高に美しく感じる。
現代においても、背面があるデイベッドの中では最も美しいように感じる。
但し、座り心地は硬い。
CH78(ママチェア)
CH71チェアの流れを受けて1954年に発表。
人間工学に基づき、首、背、体を優しく支え、快適性が向上しているとのこと。
温もりがあり優雅なデザインが特徴とのこと。
しかし、現代のイージーチェアと比較すると座り心地はやはり硬い。
CH163
1965年のデザイン。
クッションは羽毛。足は無垢材。
座り心地は適度な硬さであるものの、背面が低いので、長時間座るのには向いていないと思われる。
デザインは何処から見ても相当に美しい。
AT33(ソーイングテーブル)
両側のエクステンションにより、ちょっとした客間のテーブルとしても使用できる。
オーク材よりもチーク材の方が質感がよく見えるが、350000円以上と高い。
数多くあるソーイングテーブルの中でも、最も美しい部類のデザインに見える。
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