前置き-雑木の庭の見所「移ろい」について
雑木の庭の見所については、「移ろいで生じる多様な美しさ」がポイントになると以前書いてきました。
1.花や実、新芽や紅葉等の季節毎の移ろい 2.晴れや雨、など天候による移ろい 3.朝夕や夜など1日の移ろい
今回は、季節の移ろいの中で、実りの秋を迎えた植栽達の写真と、実の活用方法等もご紹介していきます。
植栽と活用方法の一覧
名前 | 実頃 | 色 | 活用方法 | 食用 |
コナラ | 10月 | 茶 | どんぐり銀行 おもちゃ 種 飾り | ○ |
オトコ ヨウゾメ | 10月 | 赤 | 観賞用 果実酒 | ☓ |
山桜 | 7月 | 赤 | 種 | ☓ |
ガマズミ | 10月 | 赤 | 観賞用 果実酒 | ○ |
ヤマコウ バシ | 10月 | 黒 | バードウォッチ 用の撒き餌 | ○ |
ヒサカキ | 10月 | 黒 | 種 | ○ |
ヒメシャ リンバイ | 11月 | 藍 | 染料 | ☓ |
ソヨゴ | 11月 | 赤 | 観賞用 | ☓ |
シャシャ ンボ | 11月 | 藍 | ジャム 種 | ○ |
ヤブコ ウジ | 12月 | 赤 | 観賞用 | ○ |
シラキ | 11月 | 黄 | 灯り 整髪 種 | ☓ |
シラカシ | 10月 | 茶 | おもちゃ 飾り | ○ |
マンリ ョウ | 12月 | 赤 | 観賞用 | ☓ |
センリ ョウ | 12月 | 赤 | 観賞用 | ☓ |
ヤブツ バキ | 8月 | 茶 | 保湿用乳液 | ☓ |
サワフ タギ | 10月 | 青 | ○ | |
ハイノキ | 9月 | 黒 | 鳥の餌 | ○ |
アブラ チャン | 11月 | 黄 | 灯り用 整髪用 | ☓ |
コナラ
2022年10月初句の我が家のコナラの写真を貼っておきます。既に地面に落ちているものもあるほど、たわわに実ってます。
地面に落ちたどんぐりを放っておくと、また発芽してしまうので、拾いはじめないといけません。。
因みに今年2022年はどんぐりが不作だとニュースになっていましたが、それ程需要があるとは?という印象です。
オトコヨウゾメ
ヨウゾメはガマズミの方言だそうです。食べられないからオトコと名付けられたそう?
綺麗な赤色に熟し、観賞価値は高い。
我が家のオトコヨウゾメは下の写真の通り、10月初句の時点で赤くなりはじめています。
果実酒になったりもするそう。
山桜 7月 赤 食べられない
山桜
我が家の山桜は今シーズンは結実しませんでした。
7月頃赤く熟す。大きさは7mm程度。
固くて渋く、食べられない。
熟して地面に潜った種は春先に発芽する。
ガマズミ
実自体は梅雨ごろからずっと実っていました。10月に赤くなりました。熟せば生でも食べられ、果実酒やシロップにすることも。疲労回復や血液をサラサラにするなど生活習慣病に効果があり、更に美容にも良いと昔から愛されている実のようです。
ヤマコウバシ
10月頃黒く熟してきました。食べられるそうですが、ピリッと辛いらしいです。
他の木の実より熟すのが早いせいか、鳥にとっては美味しいのか、黒く熟した途端に、メジロやヒヨドリに食べられていきます。
バードウォッチング用の撒き餌として使えるとこの秋に発見しました。
ヒサカキ
10月、段々と黒紫色に熟してきました。実の種から、実生で育てられるそうです。食べられないとのこと。
ヒメシャリンバイ
10月初句時点ではまだ緑色で熟していません。食べられず染料として使われることもあるそうです。
ソヨゴ 10月 赤い 食べられない
ソヨゴ
10月初句時点ではまだ緑色で熟していません。小さいですが白い花が同時に見られ、かわいいです。
苦味が強く不味いらしいです。
アオキ
1月頃大きめの赤い実がなります。非常に美しいですが、食べられません。
葉は火傷や凍傷、傷創の民間生薬として活用されてきたらしいですが、実は観賞用途になります。
シャシャンボ
目に優しいアントシアニンも含まれ、野生のブルベリーと言われるほど美味しいとのこと。サイズが小さいため食用としては広まっていない。
実から種を採取し、春に蒔けば、実生で育てられるそう。
ヤブコウジ
渋みや酸味は殆ど無く、少し甘いとのこと。種子が大きく果肉が殆ど無い。
センリョウやマンリョウと共に十両とも呼ばれ、冬に赤い実をつける貴重な縁起物として、観賞価値が高い。
シラキ
食べられない。種子は油分50%で、かつては灯り用や整髪用に用いられたよう。
種子から実生で育てられるとのこと。
シラカシ
10月頃どんぐりがなるそうですが、我が家ではまだ実っていません。食べられるそうです。
オシドリなどの野鳥が食べたりすることも。
マンリョウ
12月頃赤く熟します。味はなく渋みも苦味もないそうですが、果肉が殆ど無く、食用にはされません。
十両、センリョウと共に正月の縁起物として重宝されています。
センリョウ
我が家では最初に植えられた株は枯れて、ひこばえからのやり直しなので、まだ実っていません。
マンリョウや十両と共に正月の縁起物として重宝されています。
枝ものとしても人気のようです。
ヤブツバキ
夏頃実っていましたが、10月初句では既に開裂して種子を放出していました。食べられないそうです。
椿の油分は最も人肌に近く、肌や髪の保湿を担う乳液として重宝されたよう。
サワフタギ
青く熟すと食べられる。青っぽい味で甘くなく、美味しくはない。
ハイノキ
我が家では10月初句現在、結実してません。
同じハイノキ科のサワフタギと異なり食べられない。野鳥は食べに来る。
アブラチャン
写真は身ではなく冬芽かもしれません。
実は油分が多く、灯りや整髪に用いられたそうです。
食用になるような油ではないとのこと
以上になります。
そろそろ早い樹種は紅葉が始まるので、またご紹介したいと思います。
コメント