今回は放っておくと、砂利の上だろうが、苔の中だろうが、グランドカバーの中だろうがどんどん増えていく花カタバミについて、その植生や庭への浸食状況をご紹介していきたいと思います。
グランドカバーが不適な理由は最後にまとめて書いてあります。
そもそものグランドカバーの目的は雑草抑制
一番大きな目的は、むき出しの地面に際限なく雑草が生い茂っていくのを防ぐことだと思います。
以前に【雑木の庭】雑草管理の3つの工夫とそれでも直ぐに抜くべき雑草12選にご紹介したように、放っておくとあっという間に勢力を広げ、駆除が困難になる雑草は沢山あります。
雑草がはびこることで、虫の発生源になったり、景観が崩れたり等など、良いことはありません。
背丈が低く、密に地面を覆ってくれるグランドカバーによって、雑草の発生を抑制することができます。
グランドカバー向きの植生とは?
グランドカバー向きの植物としては、「背丈が伸びない」「密に発生する」「地面を這うように広がる匍匐性がある」「景観が美しい」「多年草」「病害虫に強い」「水やりが不要」といった植生があります。
花カタバミ(ムラサキカタバミ)の植生
背丈
グランドカバーとしては10~15㎝までが理想でしょうか?
花カタバミもそれ以下でおさまっている箇所も多いですが・・・
他の下草に紛れて発芽すると、日を求めてどんどん伸びていきます。
こちらは石菖の中に発芽したカタバミ。
景観を崩してくれています。
吉祥草の中でもお構いなしに生えてきます。
こちらはオウゴンフチソウの中に生えていたカタバミ。優に30㎝を越えていました。
密生度や匍匐性、増え方等
砂利の中でも横に広がって密生する力はありそうです。
しかし逆にもう少し植物が生えやすい土壌の上であった場合、カタバミ以外の発芽を抑制してくれるかは不明です。
仮に他の雑草を抑制しても、日を求めたカタバミが何十センチもの高さで密生する景観はあまり美しくはないように思えます。
更に、匍匐性とは言えない、脈絡のない箇所からも勝手に増えていきます。
つまり増えて欲しくないところに発芽するわけで、こうなるとただの雑草です。
良い景観
春から秋にかけて、花を咲かし続けてくれます。
この花は割と綺麗な部類に入ると思います。
グランドカバーを用いていない庭であれば(カタバミしかいない庭)、庭を彩る植栽として花カタバミも「あり」かもしれません。
良くない景観
せっかくのグランドカバー、玉竜の中にも生えてきます。
一生懸命育てている苔の中にも、どんどん増えていってしまいます。
下草の中にも。
「多年草」「病害虫に強い」「水やりが不要」
花カタバミは元々は江戸時代に日本に鑑賞用として伝来した外来種であり、非常に丈夫で繁殖力が強く、勝手に増えていきました。
「多年草」「病害虫に強い」「水やりが不要」という特徴をもち、勝手にはいなくなってくれない植生を持ちます。
花カタバミがグランドカバーに不敵な3つの理由
1.背丈が伸びすぎて景観を崩す
2.脈絡のない箇所に勝手に増える
3.苔や玉竜など他のグランドカバーの中にも発芽して景観を崩す
要するに花カタバミを用いて、景観を制御するのは非常に困難な為、グランドカバーのには向いていないということになります。そもそも環境省により要注意外来生物に指定されています。
最近まで、花がきれいなので放っておきましたが、我が家でも今週末からせっせと抜いていきたいと思います。
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