今回は、花が少ない梅雨前の時期に開花してくれるソヨゴについてご紹介していきたいと思います。
一見地味で目立たないソヨゴの開花ですが、近年庭木としての人気が高まっている理由をその鑑賞価値の観点からご紹介します。
ソヨゴの植生
ソヨゴの新芽から開花までの様子
2023年は新芽が展開しはじめたのは4月中旬の頃でした。
最初は既存の枝先に葉を展開しはじめています。
新芽の展開から1週間後、新しい枝も伸ばし始めました。
新芽の発生から4週間後、蕾が目立ち始めています。
新芽の発生から6週間後、ついに満開を迎えました。
この開花の様子からすると、我が家のソヨゴは雌株であったことが分かりました。
ソヨゴの開花が目立たない理由
樹高や葉の大きさに比して、花が小さい
下の写真は4月中旬のハイノキ(左)とソヨゴ(右)の組合せになります。
ハイノキの方は、明らかに白い花が咲いていて、開花状態であることが遠目からでも一目で分かります。
それに対し、5月下旬のソヨゴの開花後の全景が下の写真になります。
花の大きさが数mm程度と小さいので、よくよく見ないと上の4月中旬の写真との変化が分からないかと思います。
ソヨゴは、数m離れて見てしまうと、開花のピーク時期であっても花が目立つことはあまりありません。
春に発生した新芽にしか咲かない
開花したソヨゴを観察して気付きましたが、花はこの春に発芽した新芽の枝先にしか咲いていません。
(写真の色が淡い緑の部分が新芽)
ソヨゴと同じように野趣に溢れたオトコヨウゾメが、ややもすると桜並みに華やかに樹全体で一気に咲き乱れていたのとは対照的です。
ソヨゴが人気の理由。鑑賞価値はどこにあるのか?
新芽と既存葉とのコントラストが美しい
ソヨゴはモミジやコナラ等の落葉樹と同じように、4月から5月は新芽のピークを迎えます。但し常緑樹であるソヨゴは枝全体が新緑に染まるのではなく、フッキソウと同じように、既存葉を残したうえで、新芽の展開が為されます。
この新芽と既存葉のコントラストが、庭に若々しい生命力を与える美しい光景を与えてくれます。
近づいてみれば、新芽と開花の組合せが若々しくて美しい
ソヨゴの1m以内まで近づいて見れば、一気に開花する数多くの花を感じることができますし、新芽の淡い緑と花の白色の組み合わせは若々しい美しさを十二分に感じることができます。
遠くからみて花が目立たなければ、近づいてみれば良いというわけです!
ソヨゴが咲く時期は、初夏の終わりごろ、梅雨から夏の開花の前になり、花が少ないシーズンになります。
そんな中で咲いてくれる花になるので、雑木の庭の心強い戦力となってくれると思います。
赤い実が美しい
我が家ではまだ結実したことが無いので、そうらしいという情報のみご紹介します。
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