【雑木の庭】ソヨゴの花が目立たない2つの理由と、それでも庭木として人気な3つの理由

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本ブログでは、「設計事務所」「工務店」「造園家」三者による家づくりの経緯や暮らし方含めて情報提供していきます。
我が家は3者の方々の協業により、建築と庭の調和を評価するユニソンフォトコンテストで最優良賞を受賞することができました。

初めての方は【家づくり】ユニソンフォトコンテストで最優良賞を受賞した建築と庭が一体の土間庭の家を紹介!!の記事からご覧下さいませ。

今回は、花が少ない梅雨前の時期に開花してくれるソヨゴについてご紹介していきたいと思います。
一見地味で目立たないソヨゴの開花ですが、近年庭木としての人気が高まっている理由をその鑑賞価値の観点からご紹介します。

本記事がお勧めの人

・ソヨゴの植生が知りたい
・ソヨゴの新芽から開花までの6週間の様子が知りたい
・ソヨゴの開花が目立たない理由が知りたい
・ソヨゴが人気な理由を鑑賞価値の観点から知りたい

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ソヨゴの植生

ソヨゴの植生

・モチノキ科モチノキ属の常緑小高木
・樹高は最大10m程度
・漢字は戦
・花期は5~7月
・花言葉は先見の明
・雌雄異株で雌花より雄花の方が圧倒的に開花密度が高い
・雌株は近くに雄株がいれば花後結実し、11月頃赤く熟す
・西日に弱く、半日陰でも育つ
・若干乾燥に弱い
・耐寒性がある
・病害虫はカイガラムシやすす病に注意する
・地植えの場合は、晴れの日が続いた場合や夏場以外は水やりは必要ない
・実生でも増やせるが、開花までに7年かかる
・接ぎ木や挿し木で増やすのが一般的

ソヨゴの新芽から開花までの様子

2023年は新芽が展開しはじめたのは4月中旬の頃でした。
最初は既存の枝先に葉を展開しはじめています。

2023年4月中旬のソヨゴ

新芽の展開から1週間後、新しい枝も伸ばし始めました。

2023年4月下旬のソヨゴ

新芽の発生から4週間後、蕾が目立ち始めています。

2023年5月上旬のソヨゴ

新芽の発生から6週間後、ついに満開を迎えました。
この開花の様子からすると、我が家のソヨゴは雌株であったことが分かりました。

2023年5月下旬のソヨゴ

ソヨゴの開花が目立たない理由

樹高や葉の大きさに比して、花が小さい

下の写真は4月中旬のハイノキ(左)とソヨゴ(右)の組合せになります。
ハイノキの方は、明らかに白い花が咲いていて、開花状態であることが遠目からでも一目で分かります。

2023年4月中旬のハイノキ(左)とソヨゴ(右)

それに対し、5月下旬のソヨゴの開花後の全景が下の写真になります。
花の大きさが数mm程度と小さいので、よくよく見ないと上の4月中旬の写真との変化が分からないかと思います。

ソヨゴは、数m離れて見てしまうと、開花のピーク時期であっても花が目立つことはあまりありません。

2023年5月下旬のハイノキ(左)とソヨゴ(右)

春に発生した新芽にしか咲かない

開花したソヨゴを観察して気付きましたが、花はこの春に発芽した新芽の枝先にしか咲いていません。
(写真の色が淡い緑の部分が新芽)

ソヨゴと同じように野趣に溢れたオトコヨウゾメが、ややもすると桜並みに華やかに樹全体で一気に咲き乱れていたのとは対照的です。

2023年5月下旬のソヨゴ

ソヨゴが人気の理由。鑑賞価値はどこにあるのか?

新芽と既存葉とのコントラストが美しい

ソヨゴはモミジやコナラ等の落葉樹と同じように、4月から5月は新芽のピークを迎えます。但し常緑樹であるソヨゴは枝全体が新緑に染まるのではなく、フッキソウと同じように、既存葉を残したうえで、新芽の展開が為されます。

この新芽と既存葉のコントラストが、庭に若々しい生命力を与える美しい光景を与えてくれます。

2023年4月下旬のソヨゴ

近づいてみれば、新芽と開花の組合せが若々しくて美しい

ソヨゴの1m以内まで近づいて見れば、一気に開花する数多くの花を感じることができますし、新芽の淡い緑と花の白色の組み合わせは若々しい美しさを十二分に感じることができます。

遠くからみて花が目立たなければ、近づいてみれば良いというわけです!

ソヨゴが咲く時期は、初夏の終わりごろ、梅雨から夏の開花の前になり、花が少ないシーズンになります。

そんな中で咲いてくれる花になるので、雑木の庭の心強い戦力となってくれると思います。

2023年5月下旬のソヨゴ

赤い実が美しい

我が家ではまだ結実したことが無いので、そうらしいという情報のみご紹介します。

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