今回はインテリアということで、伝統工芸品の竹細工をご紹介します。
我が家のテーマは、建築家の堀部安嗣さんが提唱している「懐かしい未来」を体感できること、になっています。なので、
・「懐かしさを感じ取れる」伝統工芸品の文化的背景
・「未来に向かっていける」伝統工芸品の技術発展の歴史
の二つが大好物です。
「江戸切子」、「金沢のはなもっこ」に続く3作品目は「静岡の駿河竹千筋細工の菓子器」になります。
我が家では部屋のインテリアや、菓子器として重宝しています。
先日お客さんに菓子器としてお出しした所、中々に好評でしたのでご紹介することにしました。
駿河竹千筋細工とは?
駿河竹千筋細工(するがたけせんすじざいく)は1976年に国から伝統工芸品の指定を受けています。
その歴史はなんと400年以上だとか。
ルーツ
元々駿河(静岡)の地は竹の生育に適しており、府中を流れる安倍川の支流域で産出される竹製品は、弥生時代から続いているそうです。
その竹細工が現在の形になったのは1840年、竹細工の名人であった菅沼一我が旅籠の息子に竹細工の技を指導したのがはじまりとのことです。
特徴
竹細工は京都や別府が有名ですが、幅が広い平ひごを編んだ形になります。
それに対し駿河竹千筋細工は、竹を細かく割いて加工する、幅0.5mm~2mm程度の細い丸ひごを1本1本組んでいく繊細な工程で作られます。
工程
工程の9割を一人の職人で実施するそうです。
1.竹の準備
発育後3~4年の竹を伐採。
苛性ソーダの入った湯釜で煮沸して油抜き後、1か月天日干し。
更に1~2年乾燥させる・
2.丸ひご作り
ナタで竹を割く。
2本の刃に竹を差し込み、先端を細かく裂く。
ひごの先を削り、丸穴に通してペンチで引っ張る
3.枠作り
土台のわっぱを熱した胴乱に竹を巻いて丸めてつくる
わっぱに穴をあける
4.組み立て・磨き仕上げ
熱した電気ゴテに丸ひごを当てて曲げる。
穴に丸ひごを差し込んで組み上げる
購入した竹千筋細工 - 菓子器、小町(さらし)
静岡竹工芸協同組合のHPにて販売されています。
小物入れにも、香り袋や香木を入れても、キャンディーボックスにも・・・使い方はお客様次第です。
静岡竹工芸協同組合のHPより引用
お手頃なお値段とかわいらしいデザインから、結婚式の引き出物に人気です。
素材:国産竹(真竹・孟宗竹)
寸法:約幅14.3×奥行14.3×高さ11(cm)
価格:6600円
HPでは小物入れの他に花器や灯りや風鈴など、繊細で美しい様々な竹細工が販売されています。
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