我が家に勝手に生えてきた実生のモミジ達。定点観察も2年目を迎えました。
前回は2年目の3月末に芽吹きが始まったことをご紹介しています。
1年目はひたすら縦方向に、空へ向かって伸びるのみだった実生のモミジ達。
その成長はコナラよりも早く、1年で最大1m20cm程度まで幹を伸ばした株もいました。
秋の頃にようやく若干頂点の幹が分化をはじめた程度でした。
しかし、2年目を迎えたこの春、一気に1年目と異なる成長形態を発現しはじめたので、その様子をご紹介していきたいと思います。
モミジの定点観測
下のいつもの我が家の庭のエリアマップに従って、2022年10月→2022年5月の定点観測を記述していきます。
リビング部1
まずは実生1年目、10月時点の様子を振り返ります。水平方向への分岐は無く、今みてみると少し貧相な印象です。
それが2年目5月の時点になると、すべての株が水平方向へと成長をはじめました。
やはり3次元的な成長を始めると、株の存在感は段違いに大きくなります。
5月時点でここまでの成長を見せると、昨年の成長ペースを鑑みると今後が少し心配になってきます。
しかし、この位置の株は中木程度までは、リビングから見た杜の景色を創る為に成長させても良いと思っています。
【雑木の庭】コナラやモミジの実生木や幼木で杜の景色を育てる構想の紹介
次は日陰の環境下で幹を太くしながらひたすら真っすぐ成長していた株。
こちらもまずは1年目の10月時点の写真から。
こちらも、1年目の成長の傾向を全く無視して、水平方向へ一見無秩序に広がっています。
この後、日を求めて偏った方向へ伸びていくのでしょうか?
こちらも日陰エリアの1年目10月のモミジ。成長速度が緩やかな株達でしたが。。
2年目になると、縦方向へもグンと伸び、更に水平方向へも枝を伸ばしています。
また他の2年目の株もそうでしたが、幹の下の方は1年目と異なり、葉をつけなくなっており、少しバランスが良く見えるようになりました。
考えてみれば成木のモミジは、人の身長くらいの高さまで枝も葉もないのが普通ですね。
葉を維持するエネルギーと、光合成で得るエネルギーの収支を合理的に整理した自然の結果でしょうか。
リビング部2
リビング部2はシダにひこばえの様に育っている株です。
こちらは根が成長し難いのか、2022年は7月→8月→9月で数cmのみ成長している株になります。
下の写真は2022年10月時点になります。
2年目に入り、漸く根付いたのか一気に縦方向に伸び始めました。他の株と異なり、水平方向へはまだ成長していません。
水平方向へはある程度以上根が成長してはじめて成長するのでしょうか?
リビング部3
こちらはソロの根本の2株に注目しています。
こちらは8月→9月で倍程度の高さまで成長した株になります。
10月では色の変化だけ発生していました。
この株は縦方向への高さはそれほどありませんが、水平方向への成長がはじまりました。
やはり、地中の根の様子まで観測しないと、その成長の機序は分かりそうにありません。
こちらは8月→9月で幹が分化をはじめた株になります。
分化をはじめた理由は今も分かっていません。
表面のつやが大分無くなってしまっています。
もう少し葉水をした方が良かった気がしています。。
しかしさすが落葉樹。2023年には昨年の葉の痛みはすっかり忘れ、瑞々しい新緑が芽生えてくれました。
水平方向に旺盛に成長を始め、幹の株にはもう葉は発生しなくなっています。
東部
こちらはコゴミの根本にひっそりとだけいます。夏から秋はコゴミが葉焼けするほど陽当たりが強いエリアです。
こちらは8月→9月で背の高さが2倍以上になった株です。コゴミが葉焼けするほど陽当たりが強いエリアでした。
こちらは2022年10月時点に様子。背は小さいですが、真っすぐに伸び、綺麗な樹形の株でした。
それが2023年5月には、1年目の面影はすっかり無くなり、水平方向へ間延びしたような樹形になっています。
1年目よりかなり成長速度は早いので、今後どのように姿を変えていくのか楽しみです。
このエリアは、高木が欲しいエリアなので、あわよくばこのままどんどん成長させていきたいと思っています。
南部
南部です。
8月→9月で3㎝から15㎝に急成長していた株です。
10月では5㎝程度成長していました。
比較的真っ直ぐに伸びていました。
この株も1年目の面影が無いくらい縦にも横にも成長をはじめています。
8月→9月では顕著な成長が無かった株達です。
10月には一番大きな株に追いつくように他の株が成長してきました。
小さな杜感が出て来て、面白くなったエリアの一つになりました。
この株達も縦にも横にも成長が旺盛で、隣接するオトコヨウゾメやバイカウツギの成長に影響を与えるのも時間の問題になってきました。
そろそろ移植するか、刈り取るか、盆栽仕立てにするか考え時かもしれません。
10月でも成長の勢いが止まらず、更に幹の分化がはじまった株になります。
ここもいつの間にか立派な株達のモミジに育ちつつあります。
ムシカリやクロモジの成長に影響を与えそうなので、今後を考えるエリアになります。
アプローチ部
アプローチ部は日当たりが良いせいか、成長が非常に早いエリアになっています。
7月→8月、8月→9月で倍々に成長している株。10月時点では幹が分化をはじめました。
あまり背は伸びず、水平方向へと枝を伸ばしています。
最後の株は9月時点で1mまで成長している最大の株です。
無秩序に大きくなると、美しくなく、盆栽仕立てを考えているエリアです。
冬の落葉中も大きくなっている気がしました。
やはりここも水平方向に成長し、幹の長さも1.5m程度まで伸びています。
今後の育て方が悩ましい所です。
今回は以上になります。
これだけ数多くの株達が、水平方向へも成長すると、紅葉時はさぞ圧巻な景色になってくれそうです。
しかし庭全体のバランスとしては、そろそろ旺盛な成長も悩ましくなってきました。。
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